2008年7月25日金曜日

身体との格闘


猛暑の中、展示室のいろいろなところからは音が聞こえてきます。それらがすべて合わさって、へんなおんがくのようです。

なかでも一番ドスが利いた音を発しているのがこちらの作品。
自分の身体にいちいち言葉で念じるように命令して、ちゃんとできたら「よし!」ってほめてあげたりあげなかったり。その声は低く、その内容の不思議さもあいまって奇妙なインパクトを与えます。

 以前、耳のピアスの穴がふさがってしまったときのこと思い出しました。ピアスは、しばらくつけっぱなしにしないと、身体がこれは傷だと認識して、勝手にふさいでしまいます。いくら、「ふさがるな、ふさがるな」と念じても、身体のシステムがそうプログラミングされてしまっているので、どうにもなりません。「傷ではなく、穴として使いたいんだよ」といくら頭でわかっていても、自分の中にある自然治癒力には勝てない。自分の耳との格闘の末、結局、穴はふさがってしましました。
 わたしの知らないところでわたしの身体は無意識に、いろんなことをしてくれています。それらをすべて自分の頭のどこかしらで統制しているのか、もしくはもっと自然全体の大きなパワーによるものなのか、わかりませんが、泉さんの作品からは、そういった無意識にことが進められていくことへの抵抗のようなものが感じられます。作品はたしかに滑稽な、笑っちゃうようなかんじなのですが、わたしはそう受け取りました。

みなさんはどう受け取るでしょうか?

残り三日、まだ観ていない人はぜひいらしてください。
そして今日も、あっつい中、来てくれた方々、どうもありがとうございました。

(坂本)

1 件のコメント:

shirasaka さんのコメント...

実際にやってみると、眼が乾いてきちゃったりして、いつも速くやっていることをゆっくりやるのは意外とむずかしいなと思いました。テレビ番組だったら、再生のスピードを変えて編集するんだろうね。